「肺」は「皮毛」と深く関係しています
「肺」は皮膚表面で「衛気」と呼ばれる気を巡らせ
からだの抵抗力を高め、最前線であらゆる外邪から身を守っています
また「衛気」は毛穴の開閉をコントロールし
寒い時は毛穴を閉じて体温を逃がさず
暑い時は毛穴を開いて発汗し、からだの余分な熱を放散しています
東洋医学では汗腺を「気門」と呼び
汗だけではなく気も出入りする場所ととらえています
皮膚がカサカサする、荒れる、毛穴が開いている、発汗のトラブルは
最終的には「肺」が関与すると考えられています
気管支喘息とアトピー性皮膚炎を併せ持つことが多いというのも
「肺」と「皮毛」の関係性から説明ができます
またある部分だけ産毛が密集しているのは
「衛気」が弱いため毛でカバーしていると診断し
その部分に流れる経絡上のつぼに鍼やお灸をすることもあります
真冬に上半身はだかで乾布摩擦をする健康法がありますが
これは皮膚に刺激を与えて「肺」を強め風邪を予防し
元気に寒い季節を過ごすため知恵なのです
2014.11.10