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春節祭が終われば春はすぐそこです



診療室便り Vol.14



Vol.14 冬と腎B

腎を養う食材についてのお話です

味は「しおからさ」、色は「黒」と腎は深く関わります
冷たくしおからい海水にもまれて育つ黒い食材「海藻」は
腎を養う食材とされています
昆布、ひじき、わかめ…
これらを上手に取り入れてみてください

また中国の古い医学書で腎は「豆の如し」と記されています
食養の世界では、似た形の食材はその臓器を養うという考えがあるので
腎にとってそっくりな豆はとても良い食材となります

特に「小豆」は色かたちからみて腎そのものです
旧暦の1、15日に小豆ごはんを炊く習慣がありますが
新月、満月の月のリズムにあわせて小豆をいただくことで
特に女性の体内リズムを整えていたと考えられます
日々の生活の中で、無理なくからだを整える習慣を先人は持っていたのです

中薬学で小豆は利水効果、解毒作用があるとされ
内用はもちろん、煎じ汁を足湯にしたり、化膿した部分に湿布をしていたようです

腎のことを考えると、「豆=種」のイメージと重なります
冬、冷たい地中で生命を漏らさずしっかり守り、忍耐強く春を待つ種
厳しい季節を耐え、次の季節を我慢強く待つその健気な姿に
わたしたちも学ぶことが多い思いがします

2015.2.15