古代中国の人々は黄河を中心とし
東を「木」、西を「金」、南を「火」、北を「水」、中央を「土」の五つの性質に分類しました
東「木」に対応するのが臓腑では「肝・胆」となります
中国大陸の中央からみて東は青い海、一日では東からの日の出で始まり
季節では春に生命が蘇り一斉に活動を始めます
このような気候風土、自然現象は「木」の性質に分類され
人体では「肝・胆」がここに当てはまります
「木」には「曲直」という性質があります
「曲直」とは樹木の生長する様を指し
枝葉が上と外へ自由に伸びていく姿を表現しています
人体において、肝は気血を枝葉のように伸びやかかつ円滑に全身に巡らせる働きをしています
この働きを「疏泄」と呼びます
そのため、肝・胆は自由にのびのびとできないことが最大のストレスとなります
疏泄機能が悪くなると気の滞り、つまり「気滞」が起こり
精神状態として、イライラ怒りっぽくなる、精神抑うつ、
身体症状では、肩、首、背中などの凝り、お腹にガスがたまりやすい、消化機能の悪さ
ため息がでる、喉の詰まり感(梅核気)、口内が苦く感じる、、、など
気滞特有の症状が出て来ます
「気滞」は様々な病気を結び付ける接着剤となり「病の大本」と考えられています
枝葉のように気持ちをのびやかに保つことが、春を元気に過ごす秘訣となります
2015.4.27