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奄美大島の蒼い海

診療室便り Vol.24



Vol.24 夏と心・小腸・心包A

夏にはたらく「心・小腸・心包」についてのお話です

心には「動」「循環」というキーワードがあります
次に東洋医学からみた心のはたらきについて考えてみましょう

「心」は生命活動そのものである「神」を蔵し、生体のあらゆる活動を主宰しているため
五臓を取りまとめる最高指揮官「君主の官」と表現されます
五臓六腑の調和を保ち、心拍動、呼吸、消化吸収、排泄などの無意識的活動が
適切にはたらくよう監視しています
特に血液を循環させる原動力と、血液の通り道である「血脈」をコントロールし
全身へ気・血を巡らせ五臓六腑の活動を支えています

「心」と関係が深い感情は「喜」です
陽の気が強すぎる過剰な喜び(=興奮)が長く続くと、心に負担をかけますが
適度なよろこびは感動を生み、心を活性化します

「感動」とは「こころが感じ動く」と書きます
よろこび、ときめき、わくわく…こころが動く体験は「心」を活性化させ
ものごと、気血を動かす原動力となります

そしてさらに一歩進み
感動した体験は自分だけに留めずまわりの人に話してみましょう
よろこびの波動がことばに乗って伝わり
感動を共有、良いおもいを「循環」させることができます
また情報をアウトプットすることで、こころのキャパシティが増え
次のあたらしい発見を得ることもできます

夏は陽気に溢れ、いのちが生き生きと輝く季節
日の出とともに動き、適度な汗をかきエネルギーを発散させ
積極的にこころを動かし
「心」のエネルギーを高めましょう

2015.7.27